へんなひとインタビューVol.2 堀田和輝というひと
- Minori Sunada
- 2014年12月24日
- 読了時間: 6分
堀田 和輝 Kazuki Hotta
有限会社宏栄商事 代表
バックパッカーズ松本の宿 オーナー
松本きってのいけめんツンデレ不動産
へんだけど真面目な経営者だよ の巻
松本城のそば近く、古民家を再生したゲストハウス「バックパッカーズ松本の宿」をオープンして約2年。
松本生まれの松本育ちは、この街をどう見てるんだろう?
ノリノリでイケイケでちゃらちゃらな堀田さんの、意外とまじめで忙しい松本暮らしをきいてみた。
写真は、べつに憂いを帯びているのではなくて、予想に反して照れ屋さんなので、伏し目がちになっちゃっただけなのである。
ーお、髪切りましたね
堀田:はい
―あっ、ひげも生えてる。織田信長っぽいですね
堀田:織田信長に会ったことないのでわかりません。
ーたぶん何回か聞いてますけど、堀田さんの本業って何なんですか?
堀田:不動産屋だってば
―けっこう、不動産屋さんだよアピールしますよね
堀田:不動産屋だからね。けっこう忙しいんだからね。
―ほんとかなぁ。今日だってすでに酔っぱらってるじゃないですか
堀田:インタビューされるとか聞いてないしね。そういうことは事前に言ってくれる?ていうか、もう適当に書いといてよ!
「松本の宿」のはじまり
―それで、このお宿のオーナーは誰なんですか?
堀田:俺だってば。年明け2月で、3年目を迎えます。もともと不動産屋さんだから、はじめは取り壊しありきで、この物件を見にきた。でも、古くても造りがしっかりしていたし、壊すのはもったいないぐらい、古民家ならではの趣きがあったから。何かで再利用できないかってことになって、仲間といっしょに立ち上げました。
―けっこう、メディアにも取り上げられましたね
堀田:NHKの「おはよう日本」に紹介されたときは、オーストラリア在住の日本人の方が放送を見て、わざわざ応援の電話をくれたのは嬉しかった。
―松本もこういう、バックパッカー向けのゲストハウスがずいぶん多くなりましたけど、「松本の宿」さんがさきがけだったんですね
堀田:そうだね。一応、松本では老舗になるけど。それよりも本気の古民家だから、取り上げてもらう機会も多いのかもね。外国のお客さんなんかも、この雰囲気を本当に気に入ってくれる人が多い。
壁に飾ってある地図だとか、棚の本だとか、もともとこの家にずーっと置きっぱなしにされてたもので、大正時代のものらしいよ。
「松本の宿」のあり方
―松本の風情に惹かれて、県外から移住してきて活動してるひとたち、それこそゲストハウスをはじめた人とか、お店を出した人、アーティスト・・。そういう人たちのコミュニティみたいなものって自然と出来上がっているようですけど、堀田さんは地元の友達のほうが多いみたいですね
堀田:もともとこの宿も、地元の仲間と相談して始めたからね。
たしかにゲストハウスも増えた。選ぶのはお客さんだから、うちの宿が魅力的であるための努力はし続けないといけない。そのなかで、県外や海外から松本にお客さんを迎えるという点で、志や情熱を共有して讃えあうのは大賛成だよ。
ただ、俺自身はこの宿に対して、ビジネスの面でハングリーじゃないんだよ。
たまたま、お客さんがうちの宿を気に入って選んでくれたら歓迎する・・そんな自然の流れに任せてるかんじ。不動産業の方が忙しいっていうのもあるから、どうしても似たことをやっている人たちとよりかは、付き合う相手が変わってくる。
そもそも、この宿で儲けようったって無理な話だからね。正直、この宿については、収支のバランスはトントンでいいと思ってる。
―ズバリ、このお宿は儲からないのですか
堀田:儲からない!というか、儲けようとしない。少なくとも、ゲストハウスという形態自体が、そういう市場じゃないからね。
―堀田さんって、東京にも長いこといたんですよね
堀田:東京で、インクの顔料の営業をしていました。シアンとかマゼンダとか売ってました。もともと三十歳で会社の社長になろうって決めていたから、そのタイミングで松本に帰ってきて、家業の不動産業を引き継ぎました。
―して、松本という街について何か思うところはありますか
堀田:松本をどうしたいとか、どうしようとか、そういうことは考えてない。
それを考えるのは行政の仕事だと思ってるから。
俺自身、別に古いものを推進してるとか、新築住宅より再生古民家を増やそうとか考えてるわけじゃなくて、行政が税金を使ってハコモノを建てるんだって、それで街が活性化してお金がまわるんなら、どんどんやった方がいい。
ただ、たとえばこういう空き家をどう再生するとか、いかに有効活用するだとか。どうしたら松本に来たいと思ってもらえるかとか。ほんとのところは行政にはできないと思ってる。行政の仕事は、あくまで枠組みを作ることだからね。逆を言うと、俺たちに枠組みを作ることはできない。
ただ、松本市民として、この街のコアというものを作る。それがおもしろければおもしろいほど、良い。
この宿にしても、宿泊客の人だけじゃなく、近所のみんなが勝手に来て、楽しんでくれればそれでいい。
ここで働くスタッフのことだって、ちゃんと食べていかれるだけのものがあげられるように、宿の仕事だけで不十分なときのために、いつも次の一手は考えてるよ。
松本がいい街だと思ってもらえる場所を提供する、この街の仲間をたいせつにする。特にそれ以上のことは意識してません。
―さいごに、最近何に興味あります?
堀田:有馬記念と飛鳥2(船)。
松本アイスから堀田和輝さんへ
いかにも松本人らしい一徹なところと、二枚目の自信と、二代目のやさしさと、経営者としての手腕と。
地元の人ということもあるのでしょうか。ナチュラル志向というか、スローライフというか、ちょっとアーティスティックっていうか。どちらかというとそういう傾向にあるこの街の若手オーナーさんのなかでは、ちょっと異端児。
付き合いがよくて、下ごころのないやさしさでみんなから慕われる堀田さん。
インタビュー当日は夜8時にすでにおうちで一杯やってたようす。
お宿までパジャマでお見えになったので、翌日、仕事モードのパリっと決まったスタイルで、わざわざもう一度撮影の時間をいただきました。
そんな、オン・オフの切り替えと、シラフ・ヨッパライの切り替えのいさぎよさがへんです。
このひと、どこまで言ったら怒るんだろう? と思うぐらい、怒ってるところが想像つかない、やさしい堀田さんは、まがったことが大きらい。
彼の「正義感スイッチ」にひとたび触れると、たいへんなことになるんだとか。
アシスタントみほちゃんいわく、それはてんびん座のB型だから、らしい。
松本アイスはこれからも、堀田和輝さんのへんな松本暮らしを、見つめつづけていきたいと思います。

松本の宿

お城が見えた
























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