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へんなひとインタビューVol.4 関 健治というひと

  • 執筆者の写真: Minori Sunada
    Minori Sunada
  • 2015年3月8日
  • 読了時間: 6分

関 健治  Kenji Seki

農家 

農業を営むへんなひとは筋金入りの「カリフラワー派」だった の巻

松本市内で、カリフラワーといえばこの人。関さんといえばカリフラワー。

昨年、関ファームで初めて催された『カリフラワー音楽祭』は、今年も3月28日に開催予定。噂が噂を呼んで、昨年以上に大盛況が予感されるこのイベント、松本アイスも楽しみにしています。

ご自宅に招いていただいて、カリフラワーへの愛をぶちまけてもらいました。

今年で2回目のカリフラワー音楽祭

ー松本アイス自身、昨年はカリフラワー音楽祭のことを知りませんでした。今年は前回の噂を聞きつけて来場する人が多くなりそうですね

関:どうですかね、そうですね、でもべつにそんな派手なイベントにしようとか考えてないっすけどね、ハイ。あ、どうぞどうぞ、コーヒーやっちゃってください。

ー音楽祭は、どういう経緯で始まったんですか?

関:やー、そうですね、仲のいいバンド仲間と飲んでたときに、なんか閃いたっすね。ビニールハウスの中でやったらおもしろいよね! って。

3月はポットに種を蒔いたカリフラワーの赤ちゃんたちが、ハウスの中で過ごす時期なんですね。だから音楽を、カリフラワーたちに聴かせてあげたいんです。

ーほんとに、カリフラワーが好きなんですね

関:カリフラワー愛してるっすね。可愛い!

○○派ってよく言うじゃないですか。僕「カリフラワー派」です。

形とか色とか・・生理的に好き、としか言いようがない。ブロッコリーは似てるけど、まだそういう風には見えないですね。

家業を継ぐということ

ー関さんは、専業農家さんということでよろしいのでしょうか

関:そうです。おじいちゃんの代は専業農家で、親父は勤めてたから兼業でしたけど、引退して専業農家になったっすね。僕は三年前から畑仕事をやってます。

ー農家さんを継ぐというのは、並大抵なことではないように思います

関:はい。そのへんは、今もまだあやふやっすね。僕自身の中で、完全に継いだとも言い切れないところがまだあって・・嫌になるとついついコンビニ行っちゃいます。コンビニで立ち読みっす。それでもカリフラワーにはほんとに愛着が沸いちゃって。毎年、初出荷の時は泣いてたんです。去年、はじめて泣かなかったけど。まさに、嫁に出す父親の気持ちになりますね。

ーどのぐらいのカリフラワーを育ててるんですか

関:2万株です。2万カリフラワー。

3月に種蒔きして、はじめはビニールハウスの中で育てるんです。4月の終わりごろになったら畑に移してやって、雑草を取ったり、撫でてやったりします。

6月、7月には出荷っすね。割と生育期間は短いかもしれません。

カリフラワー以外も作ってますけど、どうしてもカリフラワーばっかり贔屓(ひいき)しちゃうんですね。

いろんなカリフラワーがいて、もうそれぞれ可愛いんです。

最初は、全部のカリフラワーに名前を付けようと思って、太郎とか、次郎とか、三郎とかって・・でもさすがに2万株のカリフラワー全部に名前をつけようとしても無理でした。

カリフラワーは日に当たりすぎると黄色くなってしまうから、5月は日差しから守るために、葉っぱを折って傘みたいにしてやる作業があるんです。その時も、愛おしくて愛おしくて、話しかけながらやってます。

ー2万株のカリフラワーの葉っぱを折る作業、たいへんそうです

関:たいへんといえばたいへんですけど、しんどいなぁとか、嫌な気持ちになることは全然ないっす。上司である親父と畑でケンカすることはたまにありますけどね。言い方がきついから! それでも、カリフラワーの喉が渇いてて、水をあげた方がいいタイミングとか、親父の熟練の直感には適わないっすね。僕にはまだわからないことがいっぱいあります。

ふるさとを選んだ理由

ー関さんは、生まれも育ちも松本で?

関:松本です。大学は大阪に行ってたっす。

ーじゃあ、大阪弁もしゃべれるんですか

関:こないだな、大阪の友だちとな、飲んだんやけどな。おまえの大阪弁むかつく言われてな。

こんな感じ。

大阪もすごい楽しかったっすけど、やっぱり松本が恋しくなって戻ってきました。

僕ぜったい山登りとかしないですけど、山がいいっすね。

山も毎日違いますよね。お、今日もお洒落だね、昨日とちょっと違うね。前髪切った? って感じで。

ー何をしゃべっても個性が爆発する関さん。「へん」という表現はそのままだと失礼に聞こえてしまうかもしれませんが、興味深いお人柄です。

関:人それぞれでいいと思います。だれだって、何もかも相手に共感することはできないはずで、「共感できないことなんていくらでもあるんだ」ということに、僕は共感したいっすね。ひとつの型にはまること、はめようとする社会は、ほんとに良くないと思うし怖いことだと思います。

関さんとさまざまな音楽

ー関さん、実はずっと気になっていたのですが、その、首からかけている顔みたいな形のやつって何ですか

関:あ、これは鼻笛っすね。

  -演奏(トトロの曲)

ーすごい! 鼻息で吹くということですか?

関:そうです。顔をこう、こう・・こう、猪木みたいにしゃくれさせて吹くんです。友だちの友だちが作ってるんです。いつも肌身離さず持ってます。

ー音程は、どうやって変えるんですか?

関:気持ちっす!

口笛を吹く時、音程ってどうやって変えてますか? 気持ちじゃないですか?

ー他にも楽器はやるんですか

関:ピアノ弾きます。こっちにピアノがあります。

  -演奏(オリジナル)

ーおみごと! 小さいころから習ってたんですか?

関:大人になってからっすね。独学で。市民タイムスの「ください」に投稿してみたんですよ。そしたら2台分「あげます」って連絡が来て、1台で十分だから、片方はお断りしました。音楽はノンジャンルで興味があります。木曽の民謡なんかも習ってます。

ーさいごに、今いちばん興味のあることを教えてください

関:宇宙旅行に行きたいっすね。カリフラワー畑から打ち上がってって、地球を外から見てみたい! 

松本アイスから関健治さんへ

実はこのあとも、まだまだつづいた関さんとの触れあい。

愛犬「ありがと」くんのお散歩に同行させていただき、散歩コースの神社の神様を親しみこめて「神くん」と呼んでいるお話や、お庭の「別荘」と名付けた屋根の無いお気に入りのスペースを有効活用する壮大なプランや、いろんなお話をお聞きしました。さらには夕食までごちそうになるという歓待。

インタビュー中も「コーヒーやっちゃってください」と何度もお気遣いがあり、もはや度をこしたおもてなし・・といっても過言ではないくらい。

2万株のカリフラワーと、関健治さん。

地道で、自然相手のたいへんな農という職業と、破天荒で奇想天外な関さんとが、融合したら生まれちゃった『カリフラワー音楽祭』。

「農家はコンサバなひと多いっすからね」とご本人もおっしゃってましたが、畑というある種、農家さんの聖地みたいな領域に、みんながわいわい集まって文化を共有できるってすごいこと。

カリフラワーにも、ひとにも街にも、愛情を惜しみなく注いでくれるような、あたたかい存在です。

松本アイスはこれからも、関健治さんのへんな松本暮らしを、見つめつづけていきたいと思います。

カリフラワー音楽祭.JPG

      関さんが描いた

 
 
 

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